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【動画編集】失敗しない見積りの作成方法と手順【クリエイター向け】

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「見積りの作り方が分からない」

「動画制作の相場感を知りたい」

「金額と納期の答え方が分からない」

といった疑問にお応えします。

本記事では見積りに関する一般的な考え方や、私の経験談も踏まえた

今すぐに活用できる算出方法を紹介します。

出来るだけ具体的な数字も織り交ぜながら説明しています。

記事を読んで頂くと【見積りの作成方法と手順】が理解できます。

私も経験した同じ悩みをお持ちの方の参考になればと思います。

目次

【動画編集】失敗しない見積りの作成方法と手順【クリエイター向け】

結論から言うと、

「クライアントの予算内で、かつ【自分の納得する金額】を設定する」

のがベストです。

Q.なぜ予算内?

クライアントワークの場合はそもそも相手の予算ありきだからです。

Q.なぜ相場感ではなく自分の納得のいく金額?

同じ動画でも人によって評価や感じる価値が全く違うからです。

内容は同じなのに、1万円しか払えないという企業もあれば10万円以上払うという企業もあります。この価格差は「企業が制作したい1本の動画に対して感じている価値が違う」ということです。

1万円しか払えないというクライアントに対して10万円で提案をしても受注には繋がりません。

だからこそ、

【クライアントの予算内】で【自分の納得する価格】で決めましょう。

という話です。

もし相手の予算内に自分の納得のできる価格帯がなければ、

  • 価格交渉をして予算を上げてもらう
  • 丁重に断る

どちらかになります。

仕事が溢れてきたら、そのタイミングで価格交渉をするのはありだと思います。

では、ここから以下2点について深掘りしていきます。

✔︎クライアントの予算を知る方法
✔︎希望の算出基準を決める

1.予算を知る

クライアントに直接聞いちゃってOKです。

隠す必要もないので、聞けばだいたい教えてくれます。

もし聞きにくければ、

『ご予算によって提案できる内容も変わってきます。現時点で決まっている概算でも結構なので教えてもらえると、より具体的な提案がしやすくなります。』

みたいな感じで伝えればOKです。

あくまで『御社のご予算に合った無理のない提案をさせて頂きたい』

というスタンスであれば相手も悪い気はしないです。

注意点として、

予算が低すぎて動画制作(広告、販売促進)の本来の目的を達成できないのであれば、無理に制作をするのはナンセンスです。

ただ安くという要望だけで受けてしまうと本末転倒ですので、そこはしっかりとお伝えしましょう。

2.希望の算出基準を決める

分かりやすい方法は、時給もしくは日給換算です。

時給×制作時間=見積り価格
日給×制作日数=見積り価格

主にこちらの項目に分けて計算をしています。

①ディレクション
②企画構成
③絵コンテ作成
④映像制作
⑤修正作業 他

※撮影がある場合は、機材費(機材使用費)と撮影費(実日数)が追加されます。

順に説明していきます。

①ディレクション

クライアントとのやり取りにかかる時間のことです。

✔︎打合せ
✔︎メッセージのやり取り

がこの項目に該当します。

参考までに、こんなイメージです。

直接会う打合せ・・・1日〜
オンライン電話・・・3時間〜(事前準備も含めて)
メッセージだけ・・・半日〜1日程度(初回コンタクト〜納品まで)

②企画構成

構成を決めるために必要な時間です。主な内容は、

✔︎資料集め(テキスト・動画媒体)
✔︎情報の確認とまとめ
✔︎構成文字起こし

参考までに、こんなイメージです。

指示書がある場合・・・指示書の解読で約2〜3時間くらい。(調べる時間含め)
指示書がない場合・・・1から考えないといけないので、1~3日程度。

③絵コンテ作成

②で書き出した文字を絵に変換していく作業です。主な内容は、

✔︎イラスト作成
✔︎使用素材の検索
✔︎全体の流れの調整

モーショングラフィックスや、インフォグラフィックス動画を作る際に必要となります。アニメーションをさせる前に必ず、このコンテで双方(クライアントとクリエイター)のイメージに違いがないかをすり合わせます。最低でも1週間程度は見積もっています。

※案件によっては、Vコンテといって動画ベースのコンテも使用されます。

④映像制作

③で制作した絵コンテやグラフィックスを動かす工程です。主な内容は、

✔︎素材をパーツ毎にバラす作業
✔︎ソフトを使ったアニメーション
✔︎BGM、SE音を入れて完成させる

実際に編集ソフトを触って制作をしている時間です。+αで必要であれば【ナレーション】も追加していきます。BGMやSE音を探す時間もここに含めています。こちらも通常は1週間〜で見積もっています。

⑤修正作業 他

修正作業が多く入りそうかどうか、その他のイレギュラー対応用に少しバッファとして計算しています。主な内容は、

✔︎修正作業
✔︎調べ物や探し物

コミュニケーションコストがかかりそうかどうかも計算に含めています。素材の支給の有無でも工数を変えています。通常は半日〜2日程度にしています。

↓ここまでの内容で、一例として計算をしてみましょう。↓

1日8時間労働とし、希望時給1,000円 or 希望日給1万円で計算した場合

①ディレクション・・・半日(4時間)
②企画構成・・・1日(8時間)
③絵コンテ作成・・・7日(56時間)
④映像制作・・・7日(56時間)
⑤修正作業 他・・・半日(4時間)

◆時給計算だと、16日間×8時間×1,000円/h=128,000円
◆日給計算だと、16日間×10,000円=160,000円

参考までにopenworkという会社が発表している【上場企業の時給ランキング】ではトップ企業で約8,000円です。

私が始めた頃は、まず1,500円程度を目標に頑張っていました。ただ最初はスキルアップと、お金稼ぎに慣れることを優先したかったので時給よりも実績重視でした。そのあと、実績と自信が付いてから時給換算を導入しました。

初心者は制作時間がかかるので、そのまま計算するととんでもない金額になります。

スキルが足りない分安くなるのは致し方ないことですので、その点はご自身で線引きが必要になります。

ここまでで大枠の計算方法はご理解頂けたかと思います。

さらに工数の計算方法を具体的に知りたいという方のために、上記③映像制作の工数について深掘りしていきます。

3.具体的な制作工数を考える手順

ポイントはヒアリングから納品までの工程を出来るだけ細分化することです。

そうすることで制作工数が見えてきます。

制作をしたことがあるものであれば、特段難しくないかと思います。もし制作をしたことがない内容だったり知らないジャンルの場合は、ある程度予想して組み立てます。

わかりやすいように実例で考えます。

例えば、こういった案件(youtube用の動画編集

↓完成動画イメージ

※一例でこちらを上げさせて頂きましたが、本ブログと関連は一切ございません。

主な作業はこちら。※時間は一例です

書き起こし2時間〜
テロップデザイン0.5時間〜
テロップ入れ作業1.5時間〜
カット編集・音調整2時間〜
BGM・効果音の選曲・編集2時間〜
書き出し作業(レンダリング)0.5時間〜
書き出し動画の確認0.5時間〜
修正・調整作業2時間〜
サムネデザイン0.5時間〜
サムネ制作1時間〜

ここまで分解すれば、全体でかかる工数も見えてきます。

もし今現状の技術でできないことや、制作方法が分からないことがあれば

技術の解決方法を探します。不安なら解決方法を探し出してから見積もりをします。最初は勉強だと思ってここはあまり考えないのも一つの策です。

見積りを作成する上で重要なことは、

『イメージをする』

ことです。

で、分からないことは事前に調べて算出しておく。

見積り精度は少しづつ上がっていくので、安心してください。

4.市場の大まかな相場感を知る方法

前提として、相場はフィールドごとに違います。

✔︎クライアントに映像知識があるか
✔︎クライアントの資金力
✔︎競合の数

でも大きく変わります。

一般的には上から順に相場は高いです。

  • 対企業案件
  • 代理店経由の案件
  • クラウドソーシング経由案件
  • 個人フリーランス経由案件
  • インフルエンサー案件
  • 完全な個人案件

加えて、相場を知る方法は

『自ら見積りを取る』です。

✔︎企業案件の相場・・・HPから気になる企業へ見積り依頼をする。
✔︎クラウドソーシング相場・・・サイトで募集案件を見るか、実績の多い方へ見積り依頼をする。(クラウドワークス
✔︎個人客の相場・・・ココナラを調査。

YouTubeのチュートリアル動画発信で同じみのサンゼ/ SANZE STUDIOさんは、時給18,000円とおっしゃっていました。

日給いくらなんだって感じですね。。。

ここまでで見積りの方法と手順を一通りお話しましたが、いかがでしょう?

最後に少しイレギュラー対応のお話もしておきます。

5.イレギュラー対応で見積り価格を変える場合

主なイレギュラーパターンはこの4つ

①異常な単納期
②プロジェクトデータを要求される場合
③自分のポートフォリオとして使えない場合
④自分の仕事が手一杯で請け負えない可能性がある場合

私はこの条件当てはまる場合は、以下の理由で価格を上げます。

①異常な単納期

  • 他の案件と優先順位を入れ変える
  • スケジュールを再調整をしないといけない
  • 夜に作業をしないといけない可能性もある

当たり前のように単納期で要求される場合がありますが、ここははっきりと価格が上がる旨をお伝えして良いと考えています。場合によっては外注する可能性もあるので、リスク管理に備えて上乗せてしておきましょう。

②プロジェクトデータを要求される場合

  • 他案件で使い回しをされる可能性がある
  • 自分が積み上げてきたノウハウを渡すことになる
  • そのデータを元に低単価で他の人へ依頼される可能性がある

どうしてもということであれば追加料金で交渉します。

③自分のポートフォリオとして使えない場合

  • 自社の実績として使いたいなら著作権料も含めたい
  • 実績として世に出ないのであれば作っていないのと一緒

価格を上乗せできるのであれば、仕事の空き次第では受けます。

④自分の仕事が手一杯で請け負えない可能性がある場合

  • 休日・深夜問わず制作しないといけない可能性が高い
  • 一部もしくは全てを外注しないといけない可能性がある

お断りするのも難しい場合は、少々価格を上げて提案します。それでも発注頂けるならこちらも誠心誠意で対応させて頂きます。

6.見積書提出のときの納期回答の仕方と作成方法

納期と見積書の作成方法についても少し触れておきます。

①納期回答の仕方

納期は見積りで算出した制作日数を元に回答します。

万が一突発対応(急ぎ案件・PCトラブルなど)が入った時のために必ず余裕をもっておきましょう。案件規模や、クライアントのスピード感にもよりますが最低でも約1週間〜10日ほど余裕を持っておくのがベターです。

※YouTube制作などのインスタントな動画案件はそこまで余裕は取れないのでご注意ください。

②見積書作成の方法

【Money Forward】というお金の管理サイトからテンプレートの無料ダウンロードが可能です。

テンプレのダウンロードはこちらから。

必ず記載した方が良い項目は以下

  • 宛名・日付
  • 納期(ご下命後)
  • 金額(税の有無)
  • 印鑑(電子印OK)
  • 発行者の名前、住所、連絡先
  • 予めこちら不利にならないための条件

※ご下命後・・・正式に発注をしてからという意味です。

項目にないものは、備考欄へ記載すればOKです。

作成時に大切なことは、事前にしっかりと文面で残しておくことです。あとから『言った言わない』ということでトラブルが起こらないように、事前の決め事も必ず見積書へ記載しておきましょう。

以上が見積書の算出と作成の方法と手順です。

7.まとめ:相場はあってないようなもの。自分の納得価格で見積る

見積書を作成する方法をまとめると、以下の手順です。

  1. 相手の予算を把握する
  2. 希望の算出基準を決める(日給 or 時給)
  3. 打合せ~納品までにかかる工数の計算をする
  4. それでも不安なら直接見積りを依頼して相場感を調べる
  5. イレギュラー対応時、無理に受けなくて良い時は価格を上げる

見積りはその時の需要や、競合の数、クライアントの予算などで大きく変わります。

絶対的な価格はないので、色々試してみて自分の納得のいく内容で見積りましょう。

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